不動産投資家の方々を見ていると、税金の支払いを避けたいあまり、
無駄なお金を使いまくる人がたまにいます。
このような行為は、行き過ぎると投資に大きな負の影響をもたらします。
経費は税金分割引購入?
不動産投資家の方々を見ていると、物件を取得してどうも気が大きく
なったのか、経費をやたらと使う人がいます。
- 会議費、交際費
- 家具、電子機器
- 自動車、旅行
この用途で支出を始めるのです。
なぜ急に使い始めるのか。
その理由を伺うと、ほぼ決まって「税金分安くなるでしょ?」
と言われます。
確かに、経費は税金の発生を減少させます。
小さな法人であれば法人税が25%程度です。
経費を計上すれば、この経費分法人税が減るため、実際は支出額
の75%買い物できているのたというイメージでしょうか。
理解できないことではありません。
経費は現金と利益を減らし、純資産は毀損します
経費を計上すると、たしかに税金が減るのです。
しかし、本当にそれだけでしょうか?
かんたんな例ですが、以下の例を見てください。
1,000のCFが出ている状態で、経費100を支出した場合と、
支出していない場合の比較です。
確かに経費を100払っても、税後CFは75しか減っていません。
つまり、税金25分は確かに得しているのは確かです。
ただ、お考えいただきたいのは、結局経費を払うと税後CFが75少ない
という事実です。
100の減少が75の減少になってお得というのはその通りなのですが、
しかし、経費が無い場合と比べて結局現金は75少ないのです。
また、経費を計上すると利益が減りますので、純資産に悪影響を
及ぼすことになります。
投資開始後数年は、貯金の日々
フルローンやオーバーローンで物件を購入する場合、ただでさえキャッシュフローは
薄いことがほとんどです。
その上、経費で現金を失ってしまっては、どうなるのでしょうか?
急な修繕が生じた場合、売却時に希望価格で売れない場合、次の物件を購入する
場合、様々な場面で現金は極めて重要な役割を果たします。
また、投資効果を最大化するためには、手許現金を再投資することにより
複利効果を得ていくことが不可欠です。
投資を始めた最初の数年は、不動産で得る現金は使わないと決めるべきです。
経費の使いすぎは、単なる節税やお買い得などといった問題ではありません。
手許現金の最大化こそを考え、実行してください。
それが、将来の規模拡大と成功につながるでしょう。