私が不動産投資を東京(とその近郊)でするたった1つの理由

私は、物件を基本的に東京都とその近郊で購入しています。

具体的には、東京23区と隣接する各都県の市がエリアの
イメージになります。

なぜそのようなエリアで投資をしているのか良く聞かれるのですが、
その理由はたった1つしかありません。

それは、私が東京に住んでいるからです。

東京に住んでいるから東京(とその近郊)で投資する

良くなぜ東京やその近郊でのみ物件を購入するのか聞かれます。

やはり、最近は人口減少やアパートの過剰供給によって首都圏、特に
東京での不動産投資に注目が集まっているのでしょう。

そのような時には、私は次のようにお答えしています。

「今東京に住んでいるから東京で投資しています」

決して、地方の不動産投資に悲観的なのではありません。

将来的に、地方に引っ越すことがあればその土地で投資するでしょう。
つまり、その時住んでいる土地で投資したいということなのです。

私が不動産を購入するにあたって、考えていたのは以下のような点です。

物件に自分で行ける範囲で投資したい

最初私は、自分で見に行ける範囲の中で購入したいと思っていましたし、
これは今も思っています。

自分で見に行ける距離が一番安心できるというイメージです。

もちろん、遠距離の物件を管理会社をうまく使って回している投資家
もたくさんいらっしゃいますので、距離にこだわる必要もないのですが、
私はそれで安心できるということですね。

ここは、完全に好みの問題だと思います。

東京の地方銀行や信用金庫で融資を受けたい

私としては、不動産投資家ではなく、不動産賃貸業者になりたいと
思っていました。

というのも、不動産投資に目覚めた会計事務所勤務時代はサラリーマン
としての属性は低かったですし、その後は自営業者です。

銀行が属性で融資してくれるというものでもありませんでした。

このため、長期的に銀行との信頼関係を蓄積し、法人や事業者としての
実績でもって融資を受けられるようになりたかったのです。

このように、長期的に銀行と付き合っていくとなると、やはり住んでいる
場所の地方銀行や信用金庫と取引をしたほうが良いと思ったというわけです。

将来的にも東京に住む予定でしたので、東京に営業拠点のある銀行と
取引を開始したかったというスタンスです。

「住んでいるから地理感がある」ではない

「東京に住んでいるから地理感があって有利ですね」と言われることも
あるのですが、この部分は正直関係ないですね。

住んでいる地理感というものは、正直全くあてになりません。

私は兵庫県姫路市出身ですが、生まれ育ったとはいえ姫路市のことを
ほとんど知りません。賃貸需要など見当もつきません。

車で15分も走れば、その場所にどのような人が住んでいるのか、
どのような人口動態をしているのかなどさっぱりわかりません。

「住んでいる」から「地理感があって」その結果「不動産投資で有利」
というのは全く成立しないと思います。

私も東京に住んでいて東京に投資しますが、物件を購入する際は賃貸仲介
業者へのヒアリングであったり、周囲の物件の空室状況は毎回確認します。

なぜなら、住んでいることと、賃貸経営が出来る情報を持っているかは
関係ないと思うからです。

そういう意味で、上記の「行ける範囲で投資したい」という部分と、
あとは銀行融資をクリアできれば別に地方で投資しても良かったのです。

何がクリアできないかというと、銀行融資ですね。

銀行が融資しないので地方には投資できなかった

東京在住の私が地方の物件を購入しようとすると、なんと言っても
銀行の壁が立ちふさがります。

地方物件の購入で検討できる銀行としては、以下のようなものでしょう。

  1. 都市銀行
  2. 物件のある地方の地方銀行や信用金庫
  3. 全国対応の一部地銀やノンバンク
  4. 日本政策金融公庫

それぞれ私のケースで検討してみましょう。

都市銀行

先程も記載しましたが、到底都市銀行で融資を受けられる属性では
なかったというのが正直なところです。(実際、断られました。)

札幌の物件なども最初は見ていたのですが、融資がつかないので
諦めたという感じです。

地方の地方銀行や信用金庫

地方の地方銀行や信用金庫は、基本的に居住地や法人の住所が
その営業エリアに無い限り取り組みできないのが普通です。

住民票を一時的に地方に移したり、法人を地方のバーチャルオフィスに
登記したりして融資を受ける荒業も聞いたことがありますが。。。

そこまでして地方に投資する意義は見いだせませんでした。

全国対応の地銀やノンバンク

一部の地方銀行やノンバンクは全国対応が可能なケースもありますが、
その一方で高金利です。

4%程度の高金利を正当化するためには、12%超の表面利回り
は必須と考えました。

当時はまだ不動産投資ブームの全盛期という感じでしたので、地方で
12%超というのは意外となかったのです。

今ならあるのかもしれませんが。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は地方でも低金利で借り入れをすることができます。

その一方で、融資期間がどんなに長くても20年、普通は10~15年という
ところなので、それを吸収できるだけの表面利回りが必須です。

実は、私は日本政策金融公庫で融資を受け、地元の関西でアパートを
一棟保有していました。

このため、それ以上公庫で融資を受けることができなかったのです。

住んでいる場所起点で考える不動産投資

  1. 将来的には事業として融資を受けたかった
  2. 住所から1時間程度で行ける範囲で投資したかった
  3. 地方に投資するには銀行の目処が立たなかった
  4. 住所地のある東京の銀行とは意外とお付き合いができた

以上のような理由で、私は首都圏で不動産投資を行っているという
ことになります。

地方で圧倒的高利回りの物件を仕入れ、可動させて儲けている投資家
の話を聞くと、とてもうらやましくもあります。

地方物件をうまく可動させている投資家のキャッシュフローは本当に
素晴らしいものがあります。

首都圏では、そう高利回りは実現できませんので。

しかし、私に一番マッチしているのは、首都圏での投資であると判断
したというわけです。

そして、そのマッチしている理由は、東京に住んでいるからという
ことでほとんど説明できてしまえるのです。

不動産投資は、自らの置かれた状況を所与として、その中で最善を尽くす
しかありません。

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