あなたの副業 事業所得?雑所得?
先日、所得税法基本通達の改正案が公表されました。 見た方も多いかもしれませんが、「収入金額300万円以下の場合には、反証のないかぎり雑所得として取り扱う」というような内容でした。 現在パブリックコメント募集中なので、このままの内容で改正されるかどうかはわかりません。 これまで事業所得として申告していたのに、雑所得になるのか!?と話題になった一方、事業所得か雑所得かというのは非常に難しいというのも現実です。 今回は、この通達の改正による影響を検討してみましょう。 通達改正案の内容 所得税法基本通達35-2が ...
京都アニメーションへの義援金はふるさと納税になります
京都アニメーションに対する放火事件からもうある程度時間が立ちました。 アニメファンにとって、京都アニメーションと言う会社は特別な存在です。 多くの方が、義援金の拠出をされたようですね。 さて、一方、こういった民間企業への寄付というものは、通常、税金上の 優遇措置を受けることができません。 しかし、今回は京都アニメーションへの寄付は、ふるさと納税の対象 となったようです。 大変素晴らしいことですが、イマイチ広まっていないようですので、 私の方でも記事にしてみました。 なお、今回は義援金を拠出した個人が、個人 ...
退職金をもらったらふるさと納税の上限が増える?
ふるさと納税は相変わらず便利な節税(?)手段ですので、 多くの方がされているかと思います。 ふるさと納税関係で一番多い質問が、 「いくらまでの寄付なら負担が2千円で済むのか」 ですね。 ただ、給与だけなら良いのですが、不動産所得など所得の種類 が増えてくると意外に計算が面倒です。 特に、退職金を受け取った場合に、その退職所得がふるさと納税の 上限とどう関係するのか、わからない方が多いようです。 今回はこの点をまとめてみましょう。 結論だけ先に申し上げておくと、退職金の受け取ったからといって、 ...
倒産防止共済は万能の節税手段か?
不動産投資家に限らず、節税というと、倒産防止共済(経営セーフティ共済)を真っ先に挙げる方も多いのではないでしょうか。 倒産防止共済はそれほど節税手段としては手軽でポピュラーです。 私としても、節税手段として優れているとは思いますが、一方で、本当に節税になっているのかと考えると疑問の残るところです。 つまり、節税を、単年度の税額減少ではなく、税引き後キャッシュフローの改善と定義するなら、また違う答えになってくるのです。 倒産防止共済は本当に節税になっているのか、考えてみましょう。 倒産防止共済の一般的なメリ ...
ふるさと納税の制度改正 今後もお得なのかどうか
ふるさと納税の制度が改正されるようですね。 今まで大変オトクでありがたい制度でしたが、 これからはどうでしょうか? 結論から言うと、オトク度は下がるものの、 引き続きオトクな制度であることは間違いなさそうですね。 特定の自治体への寄付を控除不可とする 返礼品割合が3割を超えていたり、地場産品でない返礼品を揃えたりする自治体に 対する寄付が、控除不可になるということですね。 では、これによって今までと何が変わるのでしょうか? これまでのふるさと納税の仕組み ふるさと納税は、自治体に寄付を行った場合、そのほぼ ...
青色申告の適用漏れに注意しましょう
不動産投資をするなら、青色申告を受けたほうが有利になります。 しかし、青色申告の適用漏れは非常に多く、大変もったいない状況に なっていることをよく見ます。 注意しましょう。 青色申告をするメリットと要件 青色申告のメリット 青色申告では、多くの税務上の優遇が受けられます。 欠損金の繰越 欠損金の繰戻し還付 30万円未満の資産を購入した場合の一括償却 一定の資産を取得した場合の特別償却、特別控除 貸倒引当金の計上 帳簿書類の調査に基づかない更正処分の禁止 といったところでしょうか。 不動産投資に関わるのは、 ...
消費税還付のメリットは無い!?結局得なのか損なのか?
消費税還付のメリットといえば、何と言っても還付金の存在ですよね。 建物に含まれる消費税を取り戻せるのですから、手元資金が一気に 増加することになります。 一方で、消費税還付に関するデメリットは、以下の記事で一度まとめたことが あります。 →「不動産投資では、消費税還付のデメリットも理解しよう」 また、消費税還付のデメリットというわけではないのですが、消費税還付を行う ことで、建物簿価が切り下がり、将来の減価償却が減るし、売却時の税金も増える という議論があります。 その結果、通算すると消費税還付のメリット ...
個人が所得控除や経費で節税 iDeCo以外にもある
iDeCo(イデコ)が最近人気のようですね。 不動産投資を行っている個人でも加入でき、節税にもなるので、 多くの人が取り組んでいるようです。 実は私もイデコは個人的にも加入しています。あまりにメリットが大きいので、 加入していないことが考えられませんでした。 このイデコ、最も大きな効果が「掛け金を所得控除できる」ということでしょう。 所得控除できるとは、つまり経費にできると同義です。 ただ、個人で掛け金を所得控除にできたり、経費にできたりする制度はいろいろ ありますので、この際まとめてみました。 iDec ...
不動産投資における、建物附属設備の計上方法と留意点
不動産を購入した場合には、建物附属設備が通常はついてきます。 この部分は、建物本体よりも短い法定耐用年数が適用されますので、 うまく使えばタックスコントロールに有効です。 建物附属設備とは? 建物附属設備とは、不動産投資においては、物件の電気設備、給排水設備、冷暖房機 やボイラー、あとはエレベータなどが該当します。 この附属設備の金額が何故重要になってくるかというと、附属設備には 通常建物本体よりも短い法定耐用年数(おおむね15年)が適用されるため、 金額を大きく取ることができれば、すべて建物とする場合に ...
所得税の還付に不動産を利用した減価償却が有効な理由
減価償却というのは、通常課税の繰り延べです。 このため、通常であれば、減価償却費は通算した収支に影響を与えません。 それは正しいのですが、一点例外があります。 それは、高額所得者が所得税の節税目的で不動産を保有するケースです。 保有時と売却時の税率が一定なら、減価償却は行って来い 減価償却は魔法の経費などと言われたりもしますが、魔法でも何でもありません。 結局の所税金を払うタイミングを調整しているに過ぎないのです。 これは、実際に収支計算を見てみるのが一番わかり易いので、見てみましょう。 イメージとしては ...