不動産投資家はとにかく経営者を目指すべし
いままで、不動産投資は読んで字のごとく、投資として考えられてきました。 この結果、株式投資や不動産投資信託(REIT)、FXや仮想通貨とも比較される ようなこともありました。 しかし、これからは不動産投資は事業として、不動産投資家は事業家として 振る舞い、考えることが求められる時代になってくるでしょう。 高収入=好条件融資ではなくなった これまで高い給与が有利であった背景 ここしばらくのトレンドとしては、高所得のサラリーマン(ウーマン)が 都銀や地銀から好条件で融資を受けて不動産投資を行うというものでした ...
そんなに良い物件なら自分で買えば?という疑問
不動産投資をしていると、熱心に物件を勧めてくる営業に、 一度はこのような疑問を抱くのではないでしょうか? 「そんなに良い物件なら、自分で買えばどうですか?」 この問いは、いくつか回答があります。 本当に良い物件は、もちろん業者が買っている まず大前提として、本当に安くて良い物件は、業者が購入しています。 不動産会社も固定費の足しにするとか、一定期間保有して更地にして 売るとかの目的で、長期融資を受けて物件を購入することはあるのです。 また、余程の割安であれば、自社購入して修繕し、値段を大幅に上げて 再販す ...
青色申告の適用漏れに注意しましょう
不動産投資をするなら、青色申告を受けたほうが有利になります。 しかし、青色申告の適用漏れは非常に多く、大変もったいない状況に なっていることをよく見ます。 注意しましょう。 青色申告をするメリットと要件 青色申告のメリット 青色申告では、多くの税務上の優遇が受けられます。 欠損金の繰越 欠損金の繰戻し還付 30万円未満の資産を購入した場合の一括償却 一定の資産を取得した場合の特別償却、特別控除 貸倒引当金の計上 帳簿書類の調査に基づかない更正処分の禁止 といったところでしょうか。 不動産投資に関わるのは、 ...
税理士の変更は意外と簡単。自分に合った税理士選びを。
税理士をしていると、税理士の切り替えという場によく出くわします。 というのも、当事務所にご相談に来られる方はだいたい既に税理士と 契約を結んでいるので、私が仕事をする前に税理士の切り替えを行う からです。 また、税理士に対して不満を持っている人は非常に多いという現実 もあります。 一方で、現在の税理士は不満だが、税理士の切り替えには抵抗がある とおっしゃる方もよくいらっしゃいます。 税理士にがなり立てられている人を見た 私はよくカフェでブログを書くのですが、今日はちょっとストレスがたまりました。 私の隣の ...
商品やサービスの質を外見で判断する?シグナリング効果
シグナリング効果をご存知でしょうか? 人間は本質を判断できない場合、その外形を重視して 判断してしまうという傾向のことです。 不動産投資や税理士業界でもこのシグナリング効果を用いた 営業をよく見ます。 別に悪いことではないのですが、少し考えてみましょう。 シグナリング効果とは? シグナリング効果の定義はいくつかあるようですが、 ここでの定義は以下を採用しましょう。 内容の質が分からない場合、シグナリングが価値判断に大きく影響すること。商品の値段、店の立地、店の人気など価値の高さを示すシグナルが訴求力を持つ ...
銀行評価が出ているので信用を毀損しない物件です!の本当の意味
不動産会社からの営業メールを見ていると、以下のような営業トークを よく見ます。曰く、 「銀行評価が出ています!よって信用毀損しないので、買い進める上でも有利!」 銀行の評価書がついていたりして、なんだかそれらしく感じるのですが、 本当のところどういうことなのか考えてみようと思います。 銀行評価とは、銀行毎に異なる 不動産を銀行がどのように評価するかというのは、銀行ごとに結構異なります。 土地建物の積算を重視する銀行、収益還元法で評価する銀行、土地値を重視 して評価する銀行…など本当にいろいろです。 多くの ...
消費税還付のメリットは無い!?結局得なのか損なのか?
消費税還付のメリットといえば、何と言っても還付金の存在ですよね。 建物に含まれる消費税を取り戻せるのですから、手元資金が一気に 増加することになります。 一方で、消費税還付に関するデメリットは、以下の記事で一度まとめたことが あります。 →「不動産投資では、消費税還付のデメリットも理解しよう」 また、消費税還付のデメリットというわけではないのですが、消費税還付を行う ことで、建物簿価が切り下がり、将来の減価償却が減るし、売却時の税金も増える という議論があります。 その結果、通算すると消費税還付のメリット ...
不動産を長期保有できなくなる原因を考える
不動産を長期間保有するということは、不動産投資における重要な前提です。 もちろん多くの方がそう考えているでしょうが、実は長期保有できるように なっていないケースを散見します。 不動産は必ずしも長期保有する必要はありませんが、長期保有できるように 設計しておくことは重要です。 不動産を長期保有できることは、大きなリスクヘッジになるからです。 先日の記事でも書きましたが、不動産は含み損資産のガチホが有力な戦略に なるのです。 不動産投資において長期保有が重要である理由 不動産における最も大きなリスクとは何でし ...
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン?
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと言われます。 ですが、本当にそうでしょうか? なんだかイメージとして語られている点も多いのですが、 なにがミドルなのかは正直良くわかりません。 世の中の言説には首をかしげたくなるものも多く、 少し考えてみようと思います。 なお、以降「リスク」という言葉を多用しますが、基本的には 「振れ幅」のような意味で使っています。 ミドルリスク・ミドルリターンの定義 預金はローリスク・ローリターン、株式投資や信用取引は ハイリスク・ハイリターンなどといいますね。 ここでいうリタ ...
不動産を買った最初の年が一番重要である理由
不動産投資で物件を購入した場合、個人ならその後の最初の確定申告が、 法人なら最初の決算が、最も重要です。 この最初の申告において、後で修正できない多くの処理が行われます。 それが、以下の4点です。 減価償却期間の設定 土地建物金額の設定 初年度黒字の達成 消費税還付 税理士からこれらのことを提案してくれることは少ないので、 投資家自身で注意していきましょう。 減価償却期間の設定 不動産を購入し、その土地建物のうち建物は減価償却することになります。 この減価償却を何年でするかというのが減価償却期間です。 こ ...