スルガ銀行が物納を認める!シェアハウスオーナーの税金はどうなる?
日経新聞にスルガ銀行がシェアハウスオーナーに物納(代物弁済) を認めるという記事がでていましたね。 記事の内容だけだと詳細はわからないのですが、おそらく、 スルガ銀行が保有するシェアハウス貸付金を、サービサーに 代物弁済ありの条件で売却するという感じでしょうか。 スルガに代物弁済するにせよ、サービサーに代物弁済するにせよ、 検討しなければならないのは、物納するオーナーにどのような 税金が発生するかですね。 結論を先取りすると、 代物弁済するシェアハウスの時価で譲渡所得課税(多分納税はゼロ) 代物弁済するシ ...
金の売買で消費税還付 最新の否認事例その1
収益用不動産の購入時に、金地金の売買を行う方法で消費税還付 を受けた方は多いのではないでしょうか。 最近このスキームに関して否認事例がちらほら出てきました。 実は、いままで消費税還付のスキームが否認される事例というのはあまり多くなかった のですが、最近立て続けに否認事例が出ているのは少し気になります。 類似の事例の高裁判決が出て、判例も固まってきたようなので、検討してみましょう。 この場合、消費税還付が否認されたと大騒ぎする方もおられるのですが、 何が否認され、何が否認されなか ...
京都アニメーションへの義援金はふるさと納税になります
京都アニメーションに対する放火事件からもうある程度時間が立ちました。 アニメファンにとって、京都アニメーションと言う会社は特別な存在です。 多くの方が、義援金の拠出をされたようですね。 さて、一方、こういった民間企業への寄付というものは、通常、税金上の 優遇措置を受けることができません。 しかし、今回は京都アニメーションへの寄付は、ふるさと納税の対象 となったようです。 大変素晴らしいことですが、イマイチ広まっていないようですので、 私の方でも記事にしてみました。 なお、今回は義援金を拠出した個人が、個人 ...
消費税インボイス制度が不動産投資に与える影響を考える
10月に増税が迫ってきましたね。 一番の目玉である軽減税率が不動産投資家には関係ないので、 単純に支払い増加によるコストアップという感じで捉えている 投資家も多いでしょう。 ただ、個人的には今回の改正で一番大きなことは、インボイス制度 の導入ではないかと考えています。 (ちなみに、税法上は適格請求書保存方式といいます) 軽減税率のどさくさに紛れて、財務省積年の悲願がようやく実現したとも言えます。 これは、消費税という制度の根幹を変えてしまうものです。 不動産投資への影響も避けられないので、早 ...
退職金をもらったらふるさと納税の上限が増える?
ふるさと納税は相変わらず便利な節税(?)手段ですので、 多くの方がされているかと思います。 ふるさと納税関係で一番多い質問が、 「いくらまでの寄付なら負担が2千円で済むのか」 ですね。 ただ、給与だけなら良いのですが、不動産所得など所得の種類 が増えてくると意外に計算が面倒です。 特に、退職金を受け取った場合に、その退職所得がふるさと納税の 上限とどう関係するのか、わからない方が多いようです。 今回はこの点をまとめてみましょう。 結論だけ先に申し上げておくと、退職金の受け取ったからといって、 ...
デッドエクイティスワップで財務を改善? メリットとリスクを考える
最近は、融資が厳しくなった影響もあり、法人の財務状態を良く したいという方が増えていますね。 というのも、個人属性に依存した融資がかなり難しくなりましたので、 そのかわりに法人で信用力を高めたいという方向になっているようです。 これ自体は非常に健全な方向性なので、私も歓迎している部分です。 その中で、意外と質問が多いのがデッドエクイティスワップです。 確かにデッドエクイティスワップはうまく使えば法人の財務状態 を改善することができます。 非常にマニアックな方法ですので、知っている人が多いとい ...
倒産防止共済は万能の節税手段か?
不動産投資家に限らず、節税というと、倒産防止共済(経営セーフティ共済)を真っ先に挙げる方も多いのではないでしょうか。 倒産防止共済はそれほど節税手段としては手軽でポピュラーです。 私としても、節税手段として優れているとは思いますが、一方で、本当に節税になっているのかと考えると疑問の残るところです。 つまり、節税を、単年度の税額減少ではなく、税引き後キャッシュフローの改善と定義するなら、また違う答えになってくるのです。 倒産防止共済は本当に節税になっているのか、考えてみましょう。 倒産防止共済の一般的なメリ ...
消費税増税間近!不動産投資の経過措置を整理する。
消費税の増税が間近に迫ってきました。 今年の10月1日から消費税が10%に上昇します。 何回も延期されたこともあり、今回も延期されるのでは? という雰囲気ももうなくなりましたね。 世間的には軽減税率が話題ですが、不動産投資にはあまり関係 がありません。 ここでは、不動産投資にも影響する経過措置について まとめてみましょう。 経過措置とは? 消費税の増税は、平成31年10月1日と定められています。 この10月1日になると、すべての商品が一斉に10%上乗せで売られるように なるのですね。 もちろん、今回は軽減 ...
かぼちゃの馬車のスルガ銀行元本カット、債務免除益への課税はどうなる?
大問題となったかぼちゃの馬車ですが、最近元本のカットも含めて検討されているような報道もなされていますね。 なるほど、債務免除が行われた場合はかなり運営が楽にはなるでしょうが、見逃されている論点があるようです。 それは、債務免除益に対する課税です。 いささか気が早いかもしれませんが、検討してみましょう。 債務免除益とは? 債務を免除されるということはどういうことなのでしょうか。 それは、借り受けている債務の返済をもうしなくて良いということです。借金の棒引きです。 本来支払う義務を負っていたものなのですが、そ ...
法人は任意償却なので減価償却費は計上しなくても良い?
最近、「法人は任意償却だから減価償却はゼロでいいんですよね」 という方がいらっしゃいます。 一方で、それは粉飾決算のよう なものだという方もいます。 正直、かなり混乱した言説が飛び交っています。 なぜ減価償却をゼロにできないのかといった疑問が生じるのか、そして本当に ゼロで良いのか考えてみようと思います。 結論から申し上げると、 「よほどのことでもない限りはゼロはだめでしょう」 ということになります。 なぜ減価償却費をゼロにしたいのか 本来、減価償却費は不動産投資において極めて重要な役割を果たします。 そ ...