今後の不動産投資と消費税① 居住用賃貸建物
昨年令和2年10月以降、不動産投資で消費税還付はできなくなりました。 多くの方はこのことをご存じかと思います。 一方で、昨年10月から適用される改正の内容が今後どのような影響を与えるか、詳細にご存じの方は意外といらっしゃいません。 今回は、令和2年10月以降の消費税大改正により、不動産投資の消費税がどのように変わったのか、しっかりと解説してゆきたいと思います。 消費税還付の封じ込め 今回、消費税還付を封じ込めるために導入された規定は、大きく以下の二つですね。 居住用賃貸建物を購入した場合は仕入税額控除の対 ...
不動産投資で青色事業専従者給与が全額否認?
青色事業専従者給与をご存じでしょうか? 個人事業主は、基本的に同居する親族に仕事を手伝ってもらったとしても、給与を払うことができません。 これが原則ですね。 ただ、例外として、青色事業専従者給与というものが用意されています。 これは、同居の親族であっても、一定の条件を満たせば、給与の支給が可能になるというものです。 このため、不動産を個人で保有する方が、同居の配偶者などに青色事業専従者給与を支給することがあります。 ただ、個人的にはこの制度、不動産投資家にとっては正直使いにくいと感じている部分です。 今回 ...
不動産投資の確定申告 何が経費になるのか
確定申告の時期が近づいてきましたね。 不動産投資で個人名義物件を購入すると、確定申告で不動産所得の申告をすることになります。 サラリーパーソンの方は、ここで初めて、経費で節税するという、事業主だけの特権を手にすることになります。 もちろん、実際に使った経費だけを申告する人もいますが、所謂グレーゾーンや、明らかなブラックゾーンに切り込んでいく方もいらっしゃいます。 実は、不動産投資家が行った申告において、ほとんどの経費が否認されてしまった事例があります。 正直、税理士の立場では、よくこの内容で国税不服審判所 ...
不動産投資における「失敗」を考える
不動産投資の失敗とは何なのでしょうか? 不動産投資は非常に手堅い投資である一方、失敗してしまうと、なかなか大変なことになるのも事実ではあります。 このため、この記事を読まれている方も、不動産投資で失敗したくない、という思いがおありなのだと思います。 今回は、不動産投資における失敗について理解していきましょう。 不動産投資における失敗とは? まずは、不動産投資における失敗の意味を考えてみましょう。 不動産投資は投資という名前がつく通り、基本的にはお金を増やす目的で始めます。 もちろん、当たり前ですよね。 始 ...
不動産投資の3つのリスク:金融、経営、税金
不動産投資には様々なリスクがあります。 前回は、不動産投資が現物資産であるがゆえに避けられない現物資産リスクをご紹介しました。 和田晃輔税理士事務所2020.06.15不動産投資が持つ4つの現物資産リスクhttps://www.wada-taxconsul.com/fudousantoushi-risk-fudousan 不動産投資をするとき、様々なリスクと向かい合うことになります。特に、不動産の最初の一つを購入する前だと、リスクが怖くて先に進めないという人も多くいるようですね。不動産投資は、た ...
不動産投資が持つ4つの現物資産リスク
不動産投資をするとき、様々なリスクと向かい合うことになります。 特に、不動産の最初の一つを購入する前だと、リスクが怖くて先に進めないという人も多くいるようですね。 不動産投資は、たしかに多くのリスクを持つものです。 これは間違いありません。 今回から、不動産投資のリスクとその対処法について考えていきましょう。 不動産投資のリスクとは? そもそも、不動産投資におけるリスクとは何でしょうか? それは、「事前にこれくらい儲かりそうだ」と言う期待と、「実際にこれだけ儲かった」との違いをリスクといいま ...
不動産オーナーは持続化給付金をもらえるのか?
コロナウイルスにたいする経済対策の一環として、持続化給付金が公表されました。 法人で200万円、個人で100万円の給付金を最大で受け取ることができます。 ここで気になるのが、不動産オーナーはこの持続化給付金を使えるのかどうかです。 今回はその部分を考えてみましょう。 2020年5月13日現在の報道情報にも基づき一部追記しました。 個人の不動産オーナーは対象外 まず、個人の不動産オーナーには残念ですが、個人で不動産所得での申告をされているオーナーは対象になりません。 不動産所得に係る収入は対象 ...
賃料減額したら寄付金?オーナーの税金解説
最近、特に商業ビルでの賃料減額が話題になってきました。 テナントに顧客が全くいなかったりする状況ですし、営業自粛が養成されて、売上ゼロというケースもあり、賃料の減額交渉になっているようです。 テナントの大家さんや、レジ物件でも一部テナントの物件の大家さんなどは、実際に交渉が来ている方も多いでしょう。 それでは、この減額交渉に応じた場合に税金がどうなるのか、確認してみましょう。 特に、法人オーナーの場合は寄付金という厄介な問題が生じますので、注意が必要です。 まずは、法人オーナーの場合を確認しましょう。 法 ...
良い不動産会社・営業パーソンの見分け方 という質問
不動産オーナー専門で税理士をしていると、税金以外の質問もとても多いです。 どんな物件をどのように選んだのか、このエリアはどうだろうか、などなど (もちろん、分からない場合は分からないとお答えしていますが) その中で、結構聞かれる内容に、「良い不動産会社や営業パーソンをどう見分けるか」 とうことがあります。 この質問について今回は考えてみます。 ちなみに、本来は営業パーソンと記載すべきところですが、どうも読む語感が悪い気がするので、以降は営業マンと記載します。 失敗したくない=良い物件が買いたい 「良い不動 ...
税制改正で消費税還付はどうなる?
令和2年度税制改正大綱が公表されました。 不動産関係で大きな目玉は何といっても次のつでしょう。 居住用物件の消費税還付 海外不動産 今回は、居住用物件の消費税還付がどうなるのか、 確認したいと思います。 いままでの消費税と還付のしくみ そもそも、消費税とはどういう制度なのか、以下の図で見てみましょう。 われわれ消費者からすると、消費税は払うだけのものですが、会社にとっては そうではありません。 消費者から預かった消費税から、仕入時に支払った消費税を差し引いて、 残った金額を国に納めるのです。 この場合、自 ...