倒産防止共済は万能の節税手段か?
不動産投資家に限らず、節税というと、倒産防止共済(経営セーフティ共済)を真っ先に挙げる方も多いのではないでしょうか。 倒産防止共済はそれほど節税手段としては手軽でポピュラーです。 私としても、節税手段として優れているとは思いますが、一方で、本当に節税になっているのかと考えると疑問の残るところです。 つまり、節税を、単年度の税額減少ではなく、税引き後キャッシュフローの改善と定義するなら、また違う答えになってくるのです。 倒産防止共済は本当に節税になっているのか、考えてみましょう。 倒産防止共済の一般的なメリ ...
消費税増税間近!不動産投資の経過措置を整理する。
消費税の増税が間近に迫ってきました。 今年の10月1日から消費税が10%に上昇します。 何回も延期されたこともあり、今回も延期されるのでは? という雰囲気ももうなくなりましたね。 世間的には軽減税率が話題ですが、不動産投資にはあまり関係 がありません。 ここでは、不動産投資にも影響する経過措置について まとめてみましょう。 経過措置とは? 消費税の増税は、平成31年10月1日と定められています。 この10月1日になると、すべての商品が一斉に10%上乗せで売られるように なるのですね。 もちろん、今回は軽減 ...
かぼちゃの馬車のスルガ銀行元本カット、債務免除益への課税はどうなる?
大問題となったかぼちゃの馬車ですが、最近元本のカットも含めて検討されているような報道もなされていますね。 なるほど、債務免除が行われた場合はかなり運営が楽にはなるでしょうが、見逃されている論点があるようです。 それは、債務免除益に対する課税です。 いささか気が早いかもしれませんが、検討してみましょう。 債務免除益とは? 債務を免除されるということはどういうことなのでしょうか。 それは、借り受けている債務の返済をもうしなくて良いということです。借金の棒引きです。 本来支払う義務を負っていたものなのですが、そ ...
法人は任意償却なので減価償却費は計上しなくても良い?
最近、「法人は任意償却だから減価償却はゼロでいいんですよね」 という方がいらっしゃいます。 一方で、それは粉飾決算のよう なものだという方もいます。 正直、かなり混乱した言説が飛び交っています。 なぜ減価償却をゼロにできないのかといった疑問が生じるのか、そして本当に ゼロで良いのか考えてみようと思います。 結論から申し上げると、 「よほどのことでもない限りはゼロはだめでしょう」 ということになります。 なぜ減価償却費をゼロにしたいのか 本来、減価償却費は不動産投資において極めて重要な役割を果たします。 そ ...
私が不動産投資を東京(とその近郊)でするたった1つの理由
私は、物件を基本的に東京都とその近郊で購入しています。 具体的には、東京23区と隣接する各都県の市がエリアの イメージになります。 なぜそのようなエリアで投資をしているのか良く聞かれるのですが、 その理由はたった1つしかありません。 それは、私が東京に住んでいるからです。 東京に住んでいるから東京(とその近郊)で投資する 良くなぜ東京やその近郊でのみ物件を購入するのか聞かれます。 やはり、最近は人口減少やアパートの過剰供給によって首都圏、特に 東京での不動産投資に注目が集まっているのでしょう。 そのような ...
不動産投資家の仲介業者との付き合い方 不満の生じる原因
投資家であれば、部屋の賃貸や保有物件の売却は基本的に 仲介業者に依頼すると思います。 その時に、投資家としては当然高く貸したいし高く売りたいので、 その意識で仲介業者に話をすると思います。 しかし、仲介業者からの回答が以外と保守的というか、無難というか、 そのような回答しかもらえずモヤモヤしたことはないでしょうか? 「頑張ればもっと高く貸せる部屋なのではないか?」 「この場所でその家賃設定は保守的すぎないか?」 「頑張ればもっと高く売れる物件なのではないか?」 このように感じたことのある投資家は多いのでは ...
新築の区分マンションへの投資にメリットってあるの?
多くの不動産投資家と面談をしていますが、新築の区分マンションに 投資している方をよく見かけます。 ここでいう区分マンションは、投資用のワンルームマンションを想定しています。 購入された方は、区分マンション投資に感じたメリットとしては、「節税になる」 「資産が残る」ということに魅力を感じて購入に踏み切っていることが多いです。 率直に言うと、区分マンションは全く節税になりません。 そもそも、キャッシュフローが常時マイナスなので、投資対象として 不適格とも言えます。 また、資産が残るという点も非常に怪しいです。 ...
ふるさと納税の制度改正 今後もお得なのかどうか
ふるさと納税の制度が改正されるようですね。 今まで大変オトクでありがたい制度でしたが、 これからはどうでしょうか? 結論から言うと、オトク度は下がるものの、 引き続きオトクな制度であることは間違いなさそうですね。 特定の自治体への寄付を控除不可とする 返礼品割合が3割を超えていたり、地場産品でない返礼品を揃えたりする自治体に 対する寄付が、控除不可になるということですね。 では、これによって今までと何が変わるのでしょうか? これまでのふるさと納税の仕組み ふるさと納税は、自治体に寄付を行った場合、そのほぼ ...
不動産投資で組織再編を活用する 合併という選択
不動産投資をしている中で、いくつかの法人を設立することも あると思います。 1法人1物件スキームと呼ばれる方法なら、銀行ごとに法人を作った 人もいるでしょう。かなりグレーな手法ですが。 そうでなくとも、税率を抑えたり、株主構成が違ったりという理由で いくつか法人を作ることも考えられます。 法人をまとめたいというニーズが増えている 最近は、このようにいくつか設立した法人をまとめることができないか というニーズが増えてきているようです。 これはおそらく、融資の拡大フェーズが終わり、法人を育てることの 重要性に ...
青色事業専従者給与のデメリット 税金と社会保険
個人で不動産を保有している場合、青色事業専従者給与を支給して節税しようと考えられる方も多いでしょう。 特に、配偶者が専業主婦であったりすると、専従者になれる可能性があるので、検討の余地はあります。 しかし、予期せぬ負担増になることもあるので、事前に慎重に検討しましょう。 以前青色事業専従者給与は以下の記事に記載しましたが、今回はデメリットを深掘りしてみましょう。 和田晃輔税理士事務所2017.11.16個人でも家族に給与を出せる?青色事業専従者給与とはhttps://www.wada-taxconsul. ...