法定耐用年数を超える融資はなぜ信用毀損?
いろいろな本やセミナーで、 「法定耐用年数を超える融資を受けると、信用を毀損する」 ということを聞きます。 しかし、一方で、地銀や信金で耐用年数超過の融資を受けている人はいるし、結局何がどうなっているんだろう? と思っていましたが、最近ようやく本当のところがわかってきました。 法定耐用年数を超える融資は信用毀損? 耐用年数超の融資とは? 建物には、法定耐用年数があります。 RC47年、重量鉄骨33年、木造22年 などですね。 この、法定耐用年数を超過する融資を受けると、信用毀損を起こすとよく言われます。 ...
所得税の還付に不動産を利用した減価償却が有効な理由
減価償却というのは、通常課税の繰り延べです。 このため、通常であれば、減価償却費は通算した収支に影響を与えません。 それは正しいのですが、一点例外があります。 それは、高額所得者が所得税の節税目的で不動産を保有するケースです。 保有時と売却時の税率が一定なら、減価償却は行って来い 減価償却は魔法の経費などと言われたりもしますが、魔法でも何でもありません。 結局の所税金を払うタイミングを調整しているに過ぎないのです。 これは、実際に収支計算を見てみるのが一番わかり易いので、見てみましょう。 イメージとしては ...
不動産投資での、消費税還付の6つのデメリットを理解する
不動産投資家の皆さんは、消費税還付に対して積極的です。 私自身も消費税還付は受けていますが、資金的なメリットがある 一方で、無視できないデメリットがあることも事実です。 メリットとデメリットを把握した上で行いたいですね。 消費税還付の基本はこのページをご参照ください。 また、→「消費税還付のメリットは無い!?結局得なのか損なのか?」では、 消費税還付を最終的な手残りの観点から考えています。 こちらもご参照ください。 和田晃輔税理士事務所2018.07.23消費税還付のメリットは無い!?結局得なのか損なのか ...
不動産を用いた相続税の節税対策が否認された事例 なぜ否認されたのか?
収益用不動産を購入して、相続税の節税をするというのは、以前から かなり広く行われてきました。 近年では、不動産会社の販売実績を見ると、相続対策となっているもの も非常に多いですし、地方で建設されまくっているアパートも、営業 トークとしては相続税対策のようですね。 かくもポピュラーな相続税節税が、最近否認された事例が出ました。 (現時点では国税不服審判所の裁決ですので、今後の裁判で覆る可能性はあります) 今後の参考になりますので、見てみたいと思います。 なぜ不動産で相続税対策になるのか なぜ、不動産を購入す ...
個人の不動産オーナーは個人事業税に要注意!
法人では事業税というものがあります。 法人の本店のある地方自治体に納める税金ですが、 個人でも事業税というのは実はあります。 この事業税は事前のシミュレーションなどでも漏れがち ですので、注意が必要です。 個人事業税とは? 個人事業税は、地方税となり、都道府県に納める税金です。 地方税というと、住民税を連想される方のほうが多いかもしれません。 もちろん、不動産投資の住民税は、利益の10%を皆さんきっちり支払って おられるかと思います。 毎年6月に納付書が届いて嫌な気分になりますよね。 しかし、不動産の規模 ...
融資期間は長いほうがいいのか?不動産の本来の儲けとは
不動産投資は儲けるためにするものです。 しかし、この「儲け」という部分が、キャッシュフローに 偏重して理解されている現在の風潮は少し違うとも思います。 不動産投資で儲かっているとはどういう状況をいうのか、 少し考えてみましょう。 不動産投資の儲けとは、実質利回り-借入金金利 ここでズバリ書いてしまいますが、一定の前提を置くと、不動産投資の儲けは、 「物件の実質利回り-借入金金利」 という算式で計算できるでしょう。 実質利回りとは、家賃収入から管理費や修繕費、固定資産税などの支出を 差し引いた、借入金の元利 ...
団体信用生命保険で不動産が生命保険代わりになるか?
不動産投資におけるセールストークの一つに、 「団信をつければ生命保険代わりとなり、残されたご家族の生活補償になる」 というものがあるでしょう。 これは、本当にそうなるのでしょうか? 場合によってはそうはならないのではないかと考えています。 団信付きで生命保険代わりになる理由 通常、収益用不動産を購入するには借り入れを伴います。 もし仮に、現在のオーナーが死亡した場合、その物件と同時に借入金も 相続することになります。 もちろん、物件も一緒に相続するので、家賃収入は継続することになりますが、 何もわからない ...
区分マンション投資の信じがたいセールストーク。どうやっても儲からない
最近、一棟物物件に対する融資が伸びなくなってきており、 その結果、ロットの比較的小さい区分マンションがよく売れているようです。 しかし、個人的には現状の区分マンション投資にはかなり懐疑的です。 税理士にも営業電話 投資用区分マンション業者との業務提携? 先日、事務所に電話があり、どうも投資用区分マンション業者のようでした。 税理士のような自営業は区分マンションの提携ローンが厳しいので、なぜ 電話してきたのか不思議でしたが、話を聞いてみると、どうも税理士と提携して、 顧客に区分マンションを販売したいとのこと ...
節税目的の海外不動産投資は要注意! 税制改正のリスク大!
最近は海外で不動産を購入する人を見かけることがあります。 アメリカが多く、ハワイやカリフォルニアをよく聞きますね。 最近ですとテキサスでの不動産投資がテレビで取り上げられるなど、 注目が高まっているようです。 ただ、純投資目的の方はかなり少なく、節税目的で購入しているパターンが 大半のようです。 確かに海外不動産は税制の歪みをついた非常に有効な節税手段 であることは確かなのですが、一方で大きなリスクがある のではないかと個人的に考えています。 その点を理解した上で取り組むようにしましょう。 なぜ海外不動産 ...
銀行の考える2種類の債務超過 BSとCFの観点
銀行と話していると、すでに保有している物件が重荷になって、追加で融資できない というような話をよく聞きます。 それには色々な意味が含まれているのですが、主として、2種類の考え方があるようです。 それは、バランスシートの毀損と、キャッシュフローの毀損の2種類です。 バランスシートの毀損 まずはバランスシートの毀損です。 持っている資産を銀行基準で評価し直し、それと借入金額を比較します。 その上で、借入金額が資産額よりも大きければ債務超過であるというわけです。 この債務超過の定義は多くの方がご存知だと思います ...