土地建物が分かれていない場合~土地建物の金額の決め方③
売主が個人である場合、通常は売買契約書に土地と建物の金額が個別に記載されることはありません。 このように売買契約書に金額の記載がない場合、競合方法で売買金額を土地と建物に分割しなければなりません 。 不動産鑑定評価書による按分 路線価・公示価格により土地 を計算し、差額を建物とする方法反対に、建物価格を計算し、差額を土地とする方法 固定資産税評価額による按分 それぞれ検討させていただきます。 シリーズ:土地建物割合を考える 第1回:不動産の土地建物の金額を考えていますか? 第2回:はじめに売買契約書ありき ...
売買契約書が税務署に否認される?~土地建物の金額の決め方②
土地建物の按分は、売買契約書の記載がある場合はそれによって計算することが大前提です。 しかし、実は売買契約書が否認されたケースもあります。 非常に珍しいケースですので見てみましょう。 シリーズ:土地建物割合を考えよう 第1回:不動産の土地建物の金額を考えていますか? 第2回:はじめに売買契約書ありき~土地建物の金額の決め方① 第3回:売買契約書が税務署に否認される?~土地建物の金額の決め方② 第4回:売買契約書に土地建物をまとめて記載した場合~土地建物の金額の決め方③ 第5回:土地建物比率で不動産鑑定評価 ...
はじめに売買契約書ありき~土地建物の金額の決め方①
収益用不動産を取得した場合に、どのように土地と建物に按分するのか。 もちろん買主である不動産投資家にとっては、建物金額を大きくすることにメリットがあります。 建物金額を大きくするためにはどうしたらよいか、地味なように見えて、非常に重要な論点ですね。 あまり詳細に語られもしないテーマですが、今回は少し掘り下げて考えてみましょう。 シリーズ:土地建物割合を考えよう 第1回:不動産の土地建物の金額を考えていますか? 第2回:はじめに売買契約書ありき~土地建物の金額の決め方① 第3回:売買契約書が税務署に否認され ...
不動産の土地建物の金額を考えていますか?
不動産投資をする上で、土地建物割合は極めて重要な要素です。 しかし、あまり気にしていない方が多いのが気になっています。 今回から以降4回に渡って、不動産の土地と建物にどのような金額をつけるか、土地と建物の金額によって何が変わるのか考えてみましょう。 シリーズ:土地建物割合 不動産の土地建物の金額を考えていますか? 第2回:はじめに売買契約書ありき~土地建物の金額の決め方① 第3回:売買契約書が税務署に否認される?~土地建物の金額の決め方② 第4回:売買契約書に土地建物をまとめて記載した場合~土地建物の金額 ...
減価償却は課税の繰り延べ?減価償却の意義とは
減価償却は課税の繰延とはよく言われることです。 一体どういうことなのでしょうか? 減価償却費のつかみどころの無さと相まって、意外と知られていません。 減価償却費の大きい物件と小さい物件の比較 ここで、同一物件で減価償却のみ条件を変更し、減価償却の違いで キャッシュフローがどのように変化するか見てみましょう。 前提 土地建物1億円、表面利回り9%、築25年のRC、 金利4.5%期間30年のフルローンで取得し、取得10年後に売却した。 なお、取得は法人で行った。 ケース1:減価償却費の大きい物件 建物割合を6 ...
減価償却費と資産価値のバランスに着目しましょう
デットクロスとの関係で減価償却を考えると、 減価償却費は大きければ大きいほど良いといえます。 しかし、減価償却費が影響を及ぼすもう一つの側面に着目しなければ、 意図しない投資成果となりかねません。 減価償却をすると、資産と純資産が減少する 減価償却は財務諸表にどのような影響をおよぼすのか。 物件購入直後の財務諸表が以下の様であったとします。 これに、減価償却を計上すると、以下の様に変化します。 変化の会った点は、損益計算書に減価償却費が2,963計上されています。 それにともなって、資産が107,000か ...
不動産投資家は孤独です
不動産投資家は孤独です。 なかなか相談できる人がいません。 私自身も苦しんだ点ですが、なぜそうなってしまうのでしょうか。 不動産会社に相談できない? 最初は、不動産会社に相談できるのではないかと考えていました。 しかし、そうではなかったのです。 不動産会社は「不動産の専門家」ではありますが、 「不動産投資の専門家」ではないのです。 不動産の権利関係の調整、売主と買主の利害調整、土地の実測… といった、実物の不動産に関しては、不動産業者は専門家です。 しかしながら、その不動産を購入した場合にどうなるのかを ...
不動産の取得経費をどう処理するか
収益不動産の取得時には、様々な経費が掛かります。 これらの経費、一工夫で財務状態を良くも悪くもできるのです。 この点も、よく考えたうえで処理したいものです。 不動産の取得費用とは? 不動産を取得した場合の付随費用には、以下のようなものがあります。 仲介手数料 司法書士報酬 登録免許税 不動産取得税 印紙税 この他、固定資産税清算金などがありますね。 取得費用の処理方法には2つある 取得費用はどのように処理するよう定められているのでしょうか? 少し根拠を含めてみてみましょう。 大蔵省企業会計審議会 企業会計 ...
不動産投資でデッドクロスを回避する方法
昨日はデッドクロスの発生原因について考えてみました。 しかし、皆さんの関心事は、発生原因ではなく回避方法であるかと思います。 この点を今回考えていきたいと考えています。 物件取得後の対応策 減価償却目的物件の追加取得 先日記載した通り、デッドクロスの根本原因は、減価償却費が 借入金の元金返済を下回ってしまうことにより発生します。 このため、減価償却費をとれる物件を追加で取得し、2物件の トータルとして減価償却費と元金返済のバランスを回復することが考えられます。 ただ、この対策は減価償却目的物件の減価償却が ...
不動産投資ではまずデッドクロスについて理解しよう
不動産投資をするにあたり、最も重要な知識は何でしょうか。 経験上、デッドクロスに関する知識が最も重要だと思います。 デッドクロスを説明できる不動産屋や税理士は少ないです。 ここを理解している人が少ないので、自分で理解するしかないのです。 不動産投資の成功のため、何よりも失敗をしないために、デッドクロスの原理は正確に理解しましょう。 ここを他人任せにすることはできません。 デッドクロスとは何か 発生原因 では、デッドクロスとは何でしょうか。一般に定義は二つあるようです。 借入の元金返済額が減価償却費を上回る ...